作品情報

台湾の大学病院を舞台に、主人公である外科医スー・イーホアとグアン・シンのラブストーリーを軸に、権力闘争や医療事件など、彼らを取り巻く人々の葛藤や苦悩、そして恋愛模様を描くヒューマンドラマ。監督は「流星花園〜花より男子〜」や「戦神〜MARS〜」でおなじみのツァイ・ユエシュン監督。そして主人公の外科医スー・イーホアを、アジアで絶大な人気を誇るジェリー・イェンが演じている。

台湾のドラマ史上最高額の制作費がかけられたことや、豪華なキャスティングなど、台湾でも放送前からマスコミに取り上げられ話題になった超大作。現在日本でもNHK BS2で毎週放送され大好評のこのドラマが、ついにDVD BOXとして登場!

あらすじ

storyPhoto

第1話 「若き外科医」

連合大学付属病院史上、最年少で教授になった若き外科医スー・イーホア。患者や仲間の医師、看護婦から信頼されるイーホアだが、元恋人の麻酔科医グァン・シンからはなぜか距離を置かれている。ある日、総統の娘リュウ・シンピンが、白血病の治療のために入院。シンピンの主治医シュー・ターミン内科部長は、化学療法の痛みを和らげるためのポート埋め込み手術を決め、イーホアに執刀を命じる。ところが、イーホアの上司であり、シュー内科部長とは次期院長の座をめぐるライバルであるタン・グォタイ外科部長が手術のことを知り激怒。シュー内科部長への妨害を画策する。

storyPhoto

第2話 「ふたつの手術」

シンピンの手術日。手術予定の変更を聞かされたイーホアは、オペ室に駆けつけが、そこには執刀医としてチュウ・チンチョン外科副部長の姿が。タン外科部長の裏工作だと悟ったイーホアはオペ室をさる。シュー内科部長もタン外科部長に出し抜かれたと知り激怒。ロッカー室でもみ合う様子をテレビ記者マーに撮影されてしまう。病院は記者会見でシンピンの手術成功を発表。執刀医として紹介されたのは、タン部長だった。一方、グァン・シンは子宮鏡手術を控えたホイインの病室へ。ホイインの夫のネンウェイは裏社会で生きてきた人間だが、手術が成功したら、きちんと結婚式を挙げようと考えていた。

storyPhoto

第3話 「白衣の争い」

手術中に容体が急変したホイインは、駆けつけたチュウの努力のかいなく心停止状態となる。執刀医であるホァン医学部長とチュウ、グァン・シンは秘書室長ヤンとともに対応を協議し。見舞金でことを収める方針に傾くが、グァン・シンは死亡原因の究明を主張する。ホイインの夫ネンウェイは、ICUに移されたホイインを前に、納得ができずにいた。一方、イーホアは、シンピンの発熱に気づき、チュウに検査を求めるが断られる。タン外科部長の怒りを買っているイーホアに、チュウは外科と内科の対立状態を考えて動くよう進言するが、イーホアは「医者として、すべきことをするだけ」と答える。

storyPhoto

第4話 「大病院の秩序」

手術中に亡くなったホイインの件で厳しい立場にいるグァン・シンに力を貸すと声をかけるイーホアだが、グァン・シンは無視するように去ってしまう。シンピンの病室へ見舞いに行ったイーホアは、話し相手になってほしいと頼まれるが、チュウによって、病室を訪ねることを禁止される。そんななかホイインの夫ネンウェイが高額な慰謝料を請求してきた。チュウはホァン医学部長に死因が麻酔のミスだったことにしてグァン・シンに責任を負わせるための説得役を頼まれる。一方、タン外科部長は台湾北部医師会理事長チーと製薬会社社長ファンとともに次期院長就任の足固めを画策しはじめる。

storyPhoto

第5話 「真実のゆくえ」

シンピンの担当をはずされたイーホアは、シンピンの容体を心配して焦る。一方、チュウはグァン・シンに原因は麻酔ミスだったことにしてくれれば、あとは賠償金などすべて病院が処理をするし、今後の評価にもプラスになると告げる。だがグァン・シンは、犯してもいないミスを認めることはできない、と突っぱねる。そしてグァン・シンは同意しないまま、ホイインの家族や夫ネンウェイの仲間たちを前にした説明会に出席する。イーホアはグァン・シンの力になりたいと願うが、相変わらずシンは頼ってはくれない。それどころか、イーホアがシンピンの病状を心配するのは、出すぎた行為だと非難されてしまう。

storyPhoto

第6話 「見えない友」

チュウはタン外科部長に、シンピンが深刻な静脈閉そくを起こしていると報告し、ポートAの摘出手術をすべきだと告げる。だがライバル側のイーホアが摘出を提案したときに真っ向から反対した手前、いまさらの手術は認めるはずもなかった。一方、テレビニュースでの医療ミス疑惑報道を待ち受けていたネンウェイたちは、病院側のもみ消しに気づく。その夜、イーホアは、“友”と名乗る人物からシンピンの容体悪化を告げるメールを受け取る。病院に駆けつけたイーホアは、ポートAの摘出を即断。唯一の協力者、看護師長ウェンリーとともに、無謀を承知で病室での手術の準備を始めるが。

storyPhoto

第7話 「これからの二人」

病院ロビーで激しい抗議するネンウェイたちの姿がテレビの画面に。それを見たグァン・シンは、止めようとロビーに飛び出していく。グァン・シンを見つけたネンウェイは「あいつが女房を殺した医者だ!」と叫び、グァン・シンのほうへ迫る。そこに駆けつけたイーホアが、グァン・シンを救い出し、家まで送るが、なぜか玄関のカギが開いており室内が荒らされていた。その後イーホアとグァン・シンは食事にいく。学生時代を思い出していく2人。酔って陽気になったグァン・シンとイーホアは、夜の雨に濡れながらグァン・シンの家へ。翌日、出勤したグァン・シンは麻酔科部長のライに呼び出される。

storyPhoto

第8話 「それぞれの孤立」

シンピンがICUに移ったと知った総統は病状の悪化に不快感をあらわにする。院長はタン外科部長とシュー内科部長に、この件をうまく処理できなければ院長の座はないと告げる。外科の定例会で、イーホアはシンピンのポートA摘出手術を提案し、タン外科部長を激怒させる。グァン・シンはホイイン死亡の件で、起訴の可能性を知るため、弁護士ホンの事務所を訪ねる。病棟では外科に重傷の学生ジェンが、そしてその妻メイシンが産婦人科に入院中だった。夫婦は出産のため病院に向かう途中に交通事故に遭い、メイシンは緊急出産したばかり。赤ん坊は心臓疾患があり、新生児ICUに入っていた。

storyPhoto

第9話 「孤独な闘い」

シンピンの治療方針をめぐってタン外科部長と対立したイーホアは、外科内で完全に孤立する。タン外科部長はイーホア以外の外科医を引き連れ回診へ。事情を知らないシンピンは、イーホアにも来てほしいと頼むが無視され、護師からイーホアが自分の治療のせいで苦境に立たされていることを知らされる。ホイイン死亡の賠償金をめぐり病院と争っているネンウェイたちは、ホァン学部長に派手な嫌がらせをする。同じころ、グァン・シンのもとにも嫌がらせのメールと小包が届いていた。手術をすることさえ妨害され始めたイーホアに、チュウはタン外科部長に謝罪しろと忠告をするが・・・。

storyPhoto

第10話 「救いの手」

イーホアの孤立の影響は患者にもおよびはじめていた。入院中のジェンは再手術が必要だったが、イーホアの患者というだけで放置される。さらに、イーホアに協力的なウェンリーは、強制的に休暇を取らされることに。ホイイン死亡の件で、ネンウェイとの交渉に行った秘書室長ヤンは、謝罪と800万元という法外な賠償金を要求される。一方、グァン・シンはホイインの母を訪ね、病理解剖の意義を訴える。病院に戻ったグァン・シンを待ち受けていたのは、ロビーの大画面に映し出された姉ホア逮捕のニュースだった。院内でレポートをしていたTV記者マーは、グァン・シンを見つけてマイクを突きつける。

storyPhoto

第11話 「緊急手術」

イーホアは容体の急変したジェンの手術をしようとするが、誰も手伝ってくれない。タン外科部長への謝罪を決意するが、そこにウェンリーに説得された研修医ハオが手術を手伝うと駆けつけ、無事、手術は終わる。一方、帰宅したチュウにシンピンの容態悪化の連絡が入った。病院に駆けつけたチュウはシンピンのポートAの除去を決断し、知らせを聞いて駆けつけたイーホアとともに手術を始める。連絡を受けたタン外科部長、シュー内科部長らは仰天し、手術の中止を命じるが、すでにポートは除去されていた。たまたま来院していた総統秘書のワンは説明を求めるが、病院側の責任不在にあきれ果てる。

storyPhoto

第12話 「終わりの始まり」

ホイインの母はグァン・シンと、ホイインが通った幼稚園や美しいドレスの飾られたブティックで、ホイインの思い出話をするうち、心を許し病理解剖を承諾する。その後イーホアはグァン・シンを元気づけるために寺へお参りにいく。帰り道、シンは地下道の占い師に文字占いをしてもらうことに。なんでもいいから字を書けと言われたグァン・シンは、最近忙しいからと“忙”の字を書く。占い師の言葉を聞いていたグァン・シンは・・・。一方、チュウは、シンピンと新生児ICUにいるヨウに忙殺され愛娘ミンの誕生日なのに、帰宅できずにいた。そんなとき、愛人のテレビ記者マーから電話が入る。

あらすじ

storyPhoto

第13話 「涙の別離(わかれ)」

チュウが帰宅できず、妻のメイチェンは娘ミンの誕生日を2人だけで祝っていた。そこにチュウの愛人のテレビ記者マーが訪ねてくる。マーは、チュウとは取材での知り合いで、代わりにプレゼントの自転車を届けにきたと言うが、メイチェンは胸騒ぎを覚える。
南米から戻った総統が、予告もなく病院に乗り込んでくる。連絡を受け、あわてて病院に向かう院長たち。総統は、知らぬ間にポート摘出手術をされ、人工呼吸器にまでつながれている娘シンピンの姿に驚がくする。苦しげなシンピンの目から、血の涙が流れ落ちる。
外科では突然、ハオ・シャオガンに分院への異動命令が下る。イーホアの手術を手伝ったことに対する、タン外科部長のあからさまな見せしめだった。すぐにタンにどなり込みに行こうとするイーホアを、シャオガンが止める。
イーホアとの心の距離を縮めたはずのシンだったが、ある日、駅で過去の恋人の姿を目にし、思わず追いかけてしまう。

storyPhoto

第14話 「寂しさの限界」

マーがチュウの娘ミンに贈った自転車が原因で、チュウと妻メイチェンの仲はギクシャクする。ミンは学習障害で平衡感覚に劣るため、自転車に乗るのは危険なのだ。そうとは知らないマーは、電話でチュウを夜の駐車場に呼び出す。
カラオケ店ではシャオガンの送別会が開かれていた。ずっとウェンリーのことが好きだったシャオガンの願いで、ウェンリーは1日だけデートする約束をする。自分のせいでシャオガンが異動になったと自責の念に駆られるイーホアは泥酔。酔ったイーホアをウェンリーが家まで送るが・・・。
准教授への昇格を狙うクァンは、夜勤中のタン外科部長のご機嫌を取るため、差し入れを届ける。クァンの意図を察したタンは、「心配ない。任せろ」と告げる。
翌朝チュウは、メイチェンと一緒にミンを学校まで送ってから出勤することにする。家を出ようとしたとき、病院からヨウの容体が悪化したと電話が。チュウは処置を命じて電話を切るが・・・。

storyPhoto

第15話 「小さな命」

ホイインの病理解剖が行われ、死因はやはり肺動脈の空気塞栓(そくせん)症だったと判明する。執刀医であるホァン学部長のミスだ。秘書室長ヤンは大病院としてのコネで握りつぶす提案をするが、ホァンは学部長辞任の決意を固めていた。医師として患者を死なせた責任を感じていたのだ。ホァンを医師として尊敬するシンは、ホイインの遺族がホァンに対し訴訟を起こすと連絡を受けたと言い、自分も共同被告にしてほしいと伝えたと報告する。驚くホァンにシンは、ミスは執刀医だけの責任ではないと告げる。
イーホアは、シンから共同被告になることを望んで選択したと聞かされる。イーホアには理解しがたかったが、もし病院を辞めるときは一緒に辞めるとシンに告げる。そして学生時代に約束したとおりに山村で医者をやろうと話す。
ジェンとメイシンの赤ん坊ヨウは危険な状態だった。チュウは移植用の心臓を入手しようと努力するが・・・。

storyPhoto

第16話 「医者の良心」

シンピンの治療は外科から内科に引き継がれることに。人工呼吸器をつけた状態で担当が替わるとなれば、外科に問題があって移るように見えるとタン外科部長は激怒。ICUを出ればすべてシュー内科部長の手柄になる。だがチャオ院長は、ポートA手術に絡むゴタゴタをどう総統府に報告するかを考えるほうが重要だとタンを諭す。
タンはポートA取り外し手術を勝手に行ったチュウとイーホアに、戒告処分を下す。さらにイーホアを共同研究のチームから外すと通知。一方でタンはチュウを呼び出す。
シンは突然病院に訪ねてきた姉ホアに冷たくあたる。別に用事はなかったというホアは、すぐに「さよなら」と言って帰ってしまう。
ホイインの死の件で、夫ネンウェイは800万の賠償金で病院と示談をまとめてくる。ホイインの母は納得できず、ネンウェイを金目当てだと非難。ホイインの母は病院に出向き、直接ホァン学部長に娘の死への責任について問いただす。

storyPhoto

第17話 「途切れた時間」

シンピンは退院前日を迎え、チュウたちへのあいさつ回りを済ませる。その夜、やっと病室を訪ねてきたイーホアを、シンピンは病院内のチャペルへ誘う。イーホアのシンへの気持ちを確かめたシンピンは、シンとの結婚の予行演習だと言ってイーホアをひとりで祭壇のほうへと歩かせると、美しい声で歌いだす・・・。
タン外科部長は妻子がアメリカ在住で、単身で台湾に残っていた。寒々とした大きな家に戻ると、家政婦アルイが患者たちからの贈答品の山を片付けに来ていた。タンは、アルイから息子が医学部に進みたがっていると聞かされる。
イーホアは豪華なナイトクラブでの酒宴に招かれていた。友人の外科医クァンから開業医の父ティンの誕生祝いだと誘われていたが、ティンの目的はクァンの准教授昇格のための票の取りまとめだった。医学部時代からタンと不仲だったティンは、そのせいで息子の昇格をジャマされないように根回しをしていたのだ。

storyPhoto

第18話 「儚(はかな)い望み」

クァンの准教授への昇格審査会議の日が近づく。クァンの父ティンは、息子の昇格を確実にしようと、審査のメンバーであるチュウの抱き込みを画策。まずは自分の病院で手術を行い、アルバイト収入を得ているチュウの執刀手当を引き上げる。さらに高額の小切手をチュウの妻メイチェンに届けるよう、クァンの妻アニーに命じる。世事に疎いアニーはティンに命じられたとおり、小切手をプレゼントの子供服に忍ばせて持っていく。
そのころイーホアのもとに、啓聖(チーション)病院の副院長チェンが訪ねてくる。都市との医療格差縮小に意欲的な取り組みをしている病院で、シュー内科部長の古い知人だというチェンは、優秀な外科医イーホアをスカウトしにきたのだ。熱心に誘うチェンに即答は避けたイーホアだったが、大学病院で治療も研究もしずらくなっているときだけに心は大きく傾いていた。イーホアは一緒に啓聖(チーション)病院に行かないかとシンを誘う。

storyPhoto

第19話 「運命の日」

クァンの昇格審査会議の前夜。ティンの病院での副業を終えたチュウは、ティンに促されるままクァンと食事にいく。そこでチュウは、ティンとタン外科部長が学生時代からの長年の宿敵であることをクァンから聞かされる。ティンから病院の株まで受け取っているチュウは、もちろんクァン昇格に賛成票を投じるつもりだったが、タンを敵にまわすわけにはいかず悩む。翌日、会議の時間が迫るがチュウが現れない。あせってチュウを探しまわるクァン。会議室のイーホアも、不機嫌そうなタンを前に他の審査メンバーとともにチュウの到着を待つが・・・。
院内の体質に嫌気がさしたイーホアは、誘われていた地方の啓聖(チーション)病院に連絡を取る。
薬品会社の会長と社長が、連合大学の学長とホァン学部長に接触。タン手配による寄付金話がまとまり、タンは次期院長の座を確信する。一方、ホァンは突然、その晩の台湾総統の宴席に招かれる。

storyPhoto

第20話 「明暗の狭間(はざま)で」

手術中のタン外科部長が脳卒中で倒れる。チュウが迅速に対応し、タンをストレッチャーで運び出す。タンが執刀していた患者はイーホアが引き継ぎ、ふたつの処置が進行していく。
タンが生死の境をさまよっている間、ライバルのシュー内科部長は院長就任を祝う花束に囲まれていた・・・。
タンは一命を取り留めるが、意識の戻らぬままICUのベッドに。傍らには心配げなチュウの姿があった。タンに従い昇進する道を選んできたチュウにとっては、青天のへきれきだ。今後の身の振り方を早急に決めねばならない。
イーホアもタンのことを心配していた。タンとはいろいろあったが、優秀な医者であり、手術の手順を一から教えてくれた恩師なのだ。
新院長になったシューのもとには、部長クラスの医師が次々と就任祝いに駆けつける。まだ姿を現していないのは、タンの忠臣だったチュウと麻酔科のライだけだった。

storyPhoto

第21話 「裏切りの序曲」

ホテルでマーと密会したチュウは、シューの祝宴には出ずに、タンに会うため病院に行ったと打ち明ける。恩師であるタンから、今後は自分の道を進んで良いと背中を押してもらいたかったのだ。だが、すでにタンから裏切り者のレッテルを貼られてしまったと知り、病室に入ることもできなかった。チュウは「夜が明けたら、外科部長になる」と新たな決意を口にする。
翌朝、院長室に呼ばれたイーホアは、シューから外科副部長への就任を打診される。同時に、チュウが外科部長昇進を願い出たと知らされる。シューはチュウを部長“代理”に命じた。部長の座をエサに、外科のタン派の大掃除を申し出たチュウをうまく利用するつもりだ。
一方タンは、外科部長としての仕事復帰に執念を燃やしていた。だが、体を動かすことも言葉もままならないタンをシューは軽く受け流す。チュウが部長代理の座についたと知り激怒したタンの命令で、オペ室ぐるみのチュウ妨害作戦が始まる。

storyPhoto

第22話 「逆転の構図」

マスコミが注目する多臓器同時移植手術を奪い取ったチュウに対抗し、タンは自ら外科の責任者として記者会見を行うことを決意。だが、それを知った院長シューは、先手を打って会見場所を変更する。激怒したタンは、麻酔科部長ライの押す車椅子でチュウのもとへ。廊下でもみ合いになり、車椅子ごと転倒してしまう。タンは助け起こそうとするチュウをののしり、差し出された手を拒む。
シューとチュウが取りしきる記者会見がテレビ画面に映し出されるなか、タンは寂しく病室へ戻る。タンの体を心配する妻メイユンは、派閥抗争のために夫に無理をさせるなとライにクギを刺す。2人きりの病室で、メイユンはタンにアメリカ移住を持ち掛けるが・・・。翌日、メイユンは旧知の仲であるシューに頼みごとをしにいく。
正式な部長へと着々と歩を進めるチュウは、手術前の患者たちからの付け届けの山に、部長のうまみを実感。そんなチュウのもとにもメイユンがやってくる。

storyPhoto

第23話 「ひとつの席」

チュウはマーから妊娠の事実を告げられたとたん無言になる。良い返事は期待していなかったとはいえ、やはり落ち込むマー。望まれぬ子だと悟って中絶を決意するが、医者から妊娠しにくい体だと告げられ、心が揺れる。
チュウの妻メイチェンが公園で娘のミンを遊ばせていたところに、取材帰りを装ったマーが現れる。なにも知らないメイチェンは、チュウがいかに子煩悩かを話して聞かせる。そんなメイチェンに、マーは医者の妻の話を聞きたいと自宅インタビューを依頼する。
病床のタンは復帰への執念で、思うようにならない手で必死にサインの練習を続ける。妻のメイユンは、休みもせずに何時間もサインの練習を続けるタンの姿をやるせない思いで見ていた。
チュウはメイユンに約束したとおり、運営会議への外科部長としての出席をタンに譲るつもりでいた。それを聞いたシューは、「どうするかは任せるが、部長の椅子はひとつだ」とプレッシャーをかける。

storyPhoto

第24話 「消せない過去」

病院の運営会議当日、タンは強引に会議室に乗り込む。鬼気迫る形相で車椅子から立ち上がると、不自由な体で外科部長の席へにじり寄っていく。出席者一同が言葉を失って見守るなか、チュウは・・・。
マーはチュウの自宅でメイチェンの取材を行い、帰宅したチュウはマーに向かって約束が違うと怒りをあらわにする。
日本で開かれる学会に参加することになったチュウは、ついでに家族旅行を楽しむことを決める。そのころテレビ局の編集室では、マーがインタビューの映像を眺めていた。映し出されているのは幸せそうなメイチェンと娘ミンの姿だった。
イーホアとシンはごちそうを買い込んでシンの部屋へ。お互いの昇進祝いだといって乾杯し、楽しい時を過ごす。やがてイーホアの誘いで音楽にあわせて踊りだした2人は・・・。
病院に自殺未遂を重ねる人妻が、救急患者として運び込まれてくる。

あらすじ

storyPhoto

第25話 「断ち切れぬ愛」

イーホアはシューの自宅に招かれるが、実はシューの娘ツイフォンとの見合いのようなものだった。食後、コンサートへと出かけるが、2人きりになるとツイフォンの態度は一変。イーホアはしかたなく付き合うことに。一方、病院でかつての恋人ジュアンと再会したグァン・シン。ジュアンはインターン時代の恩師で、人生を楽しむ姿勢にひかれたのだ。そのころの思い出がグァン・シンの脳裏に鮮やかによみがえる。グァン・シンの暗い顔を見たイーホアは、「君を毎日、笑顔にできるなら魔法を学びたい」と言って笑わせる。マーは中絶を決意。チュウは手術には付き添うと約束する。

storyPhoto

第26話 「届かぬ願い」

グァン・シンは再会した元恋人ジュアンにやり直したいと言われるが、二度と会いたくないと告げ、プレゼントのペンダントをつき返して去る。その後、グァン・シンはジュアンから連絡を無視し続ける。だが、病院の電話にかかってくるに至り、はしかたなくジュアンに会いに出かける。すると病院の前でジュアンの車が待っていた。グァン・シンは悩みながらも助手席に乗り込む。グァン・シンの様子がおかしいのを気にしていたイーホアは、週末にグァン・シンの家で特製スープをごちそうすると約束する。マーの中絶手術の日。チュウは姿を現さず、連絡もつかない。ひとりで産婦人科に到着したマーは…。

storyPhoto

第27話 「ねじれた関係」

中絶手術への付き添いの約束を破られたマーは、チュウに怒りをぶつけ、中絶していないことを告げる。産むなら別れるというチュウの言葉に、感情的にひとりで産むと宣言して去る…。グァン・シンとジュアンの関係にショックを受けたイーホアだったが、いつまでも待つと決心し、グァン・シンに気持ちを伝える。その日、グァン・シンが帰宅するとジュアンが出て行くところだった。グァン・シンと人生をやり直すため、医者としての再出発を決めていた。ジュアンは今度はすぐに戻ると約束する。一方、チュウはシューからもっと夫婦で人前に出るように言われ、マーとの関係がウワサになっているのだと気づく。

storyPhoto

第28話 「ぎりぎりの選択」

マーはただひたすら中絶手術を迫るチュウに傷つき、泣きながら子供を産む決心を告げる。グァン・シンのもとにジュアンから「帰ってきた」と連絡がはいる。離婚話がまとまったと話すジュアンに、グァン・シンは自らの選択を告げる。麻酔科部長になったグァン・シンに、薬品会社の社長が、薬品採用の際は、チュウの科と同じように1割のリベートを渡すと話すが、グァン・シンはかたくなに断る。社長が参考品だと置いった紙袋に中には現金が。グァン・シンは、チュウにリベートを受け取っていたのかと詰め寄る。ツイフォンから何度も着信があったイーホアは電話をし、様子がおかしいことに気づく。

storyPhoto

第29話 「恋愛の値打ち」

深夜、イーホアがツイフォンに呼び出された公園に行くと、ツイフォンがひとりで遊んでいた。イーホアはしかたなく一晩中ツイフォンに付き合ってから、自宅の前に送り届ける。翌朝、イーホアのもとへツイフォンから電話が。ツイフォンはかなり興奮している様子で、居場所を聞きだしたイーホアは、すぐに迎えにいく。その後、イーホアの机に「ダンスの続きをしよう」というグァン・シンからのメモが。イーホアは矢も盾もたまらずシンの家に向かい、チャイムを鳴らす。すると、照れくさそうに笑うグァン・シンが待っていた。一方、すっかり落ち込んでいるマーに、上司のチャンがチュウに復讐をしたいかと尋ねる。

storyPhoto

第30話 「閉ざされた道」

マーはチュウの医療ミス疑惑の証拠を持っているという開業医ティンのもとへ。次にマーは患者とその夫のイエ夫妻に話を聞きにいくと、チュウに多額の礼金を払っていたことを明かす。礼金のことがスキャンダルのネタになると確信したマーは、さっそく病院にいるチュウに取材を敢行。チュウは患者の処置について過失はなかったと冷静に答えていたが、礼金のことを問われると口を閉ざし、カメラを止めるよう怒り出す。翌日のテレビや新聞はチュウの礼金授受疑惑で大騒ぎに。シューは事態を収めるため、院内に事実調査委員会を設置し、責任者にイーホアを任命する。

storyPhoto

第31話 「報復の切り札」

礼金授受疑惑の調査のため、イーホアはチュウの家へ。チュウは「組織に従い、権力を手に入れてから改革を行おうと思っていた」と語る。チュウは妻メイチェンから、告発の陰にいるのがイーホアの同僚クァンの父ティンだと知らされ衝撃を受ける。マーは新人記者メイリーと礼金の相場を患者側に教えていたという病院内の果物店へ。店主はなにも知らないと主張。ひとりで再び取材に行ったメイリーは、礼金の相場を聞き出すが…。メイチェンは夫チュウだけを悪者にするような報道を止めるようマーに頼みにいく。シューにチュウの辞表提出を勧めるよう依頼されたグァン・シンはチュウの家へ。

storyPhoto

第32話 「食い違う歯車」

チュウに離婚協議書を突きつけた妻メイチェンは、離婚前のけじめとしてチュウを苦境から救おうとシューの家へ。シューが過去に不正に公務員手当てを受けていたことを騒ぐ、と脅す。メイチェンには勝てないと悟ったマーは、報道記者としての魂も忘れていた自分に気づき辞職を願い出る。シューは会議の席でイーホアを娘ツイフォンの婿候補として印象づける発言をする。ショックを受けたグァン・シンは、過去のジュアンとの出来事が繰り返されるように感じていた。決心を固めたイーホアはついにグァン・シンにプロポーズするが、グァン・シンは「もう遅い」とかたくなに身を引こうとする。

storyPhoto

第33話 「神様の指」

マーがアメリカへ出発する日、チュウは空港の出発ロビーに駆けつけ別れの挨拶を交わす。グァン・シンのため、すべてを捨てると決めたイーホアは外科部長を退任しようと院長室のシューを訪ねるが、先にグァン・シンが突然、辞表を提出して病院を去ったと知らされる。イーホアは麻酔科部長室に駆け込むが、すでにグァン・シンの姿はなかった。病院に戻ったチュウは、復帰へのイーホアの助力に礼を言う。クァンがイーホアのもとへある患者のカルテとX線写真を持ってやってくる。イーホアの胃がんを疑いがあるとの所見にクァンは同意見であることを告げ、その患者が自分であることを打ち明ける。

storyPhoto

第34話 「残された時間」

クァンの手術の日。クァンはイーホアを信頼して手術室に入る。なにも知らされていなかったクァンの父ティンは、そのころクァンの手紙で今まさに息子ががんの手術中であることを知る。手紙にはクァンのがんがすでに末期であり、余命が短いことを悟ったうえでの思いがつづられていた。青ざめた様子のティンが病院に駆けつける。クァンの手術を終え、憔悴しきったイーホアをツイフォンが待っていた。夕食の差し入れを渡して帰りかけるが、突然イーホアに駆け寄ると、「パワーをあげる」とイーホアを強く抱きしめる。台湾総統の娘シンピンが緊急入院してくる。シンピンの白血病は悪化していた。

storyPhoto

第35話 「愛する人へ」

再入院したシンピンは、骨髄ドナーが見つかるまでもたない可能性が高かった。イーホアが病室を訪ねると、シンピンはもうベッドから起き上がれないほど弱っていた。残された時間が少ないと話すシンピンを、イーホアは骨髄移植で必ず治すから頑張るようにと励ます。一方、クァンの容体はますます悪化していた。クァンは父ティンに、子供のころに熱を出すと、いつもは厳しい父が優しくしてくれ、ココナツジュースを飲ませてもらった思い出を話し、もう一度ココナツジュースを飲ませてほしいと頼む。翌朝、クァンはひとりベッドのなかで、妻アニーの次の誕生日のためのメッセージを録音していた…。

storyPhoto

第36話 「あなたのそばで」

イーホアと連絡のつかないツイフォンは、寂しさを紛らわせようと、父シューを誘ってバーで飲んでいた。グァン・シンが消え、友人クァンも亡くして傷心のイーホアは、ひとりただ涙を流していた。同じころ、シンピンが危篤状態に陥る。連絡を受けたイーホアは車を飛ばして病院へ向かうが…。自暴自棄になったイーホアはツイフォンと一緒に入ったバーで酒をあおる。無言で次々と酒を口に運び泥酔状態に。イーホアは出血性胃炎とわかり、しばらく入院することに。ツイフォンはお嬢様育ちの不器用さ丸出しながら、一生懸命、病床のイーホアの世話を焼く。そのころグァン・シンはひとり、美しい山の中を歩いていた。

storyPhoto

第37話 「悲しい再会」

イーホアとツイフォンの結婚準備は着々と進み、ついに結婚式当日を迎える。ところがイーホアは緊急手術のため大遅刻。イーホアは「全部なしにしよう」と言い出すツイフォンを抱きしめ、大切にすると誓う。1年後、イーホアはまるで人が変わったようなすさんだ生活を送っていた。朝からウィスキーをあおり、病院では仏頂面で回診のカルテを放り投げ、部下を怒鳴りつける。かつてのタンのようになっていた。手術中も助手の研修医をののしり、途中で出て行ってしまう。病院内のカフェで、手術中にイーホアに怒鳴られた研修医リャオ・チーシューが、誰かと親しげに話をしていた。その相手は…。

storyPhoto

第38話 「笑顔の別れ」

チュウの誕生日。街へ出かけた娘のミンが、車にはねられてしまう。ミンは病院に運び込まれ、緊急手術が行われる。しかし、もはや手の施しようがなく、執刀医の発した「すみません」という言葉に、チュウは「何とか助けろ」と怒鳴り、「脳死判定はしないでくれ」と泣き崩れる。研修を終えたリャオがイーホアに挨拶に来る。リャオから手渡された連絡先のメモには、グァン・シンの携帯電話の番号も。イーホアはシンの携帯に電話し、台北駅で落ち合う。まだ未練を残すイーホアに、グァン・シンは最後の別れを告げる。ICUでミンに付き添うチュウとメイチェンにイーホアは「重要なご相談が」と声をかける…。

storyPhoto

第39話 「つながる命」

イーホアと移植医は、ミンの臓器の移植をチュウ夫妻に要請する。移植を拒むチュウをメイチェンはつらさをこらえ「ミンはその子を助けたいはず」と説得する。数日ぶりに自宅に帰ったイーホアは「もう二度と一人にしない」とツイフォンを抱きしめる。後日、イーホアは病院で、グァン・シンからの手紙を読んでいる。長い文面には、今の素朴な幸せ、そしてイーホアを思う気持ちなどさまざまな思いが綿々とつづられていた。臓器移植の記者会見が始まった。壇上には、ミンの臓器で救われた3人の子供とチュウの姿が。チュウが心臓移植の子供の胸に耳をあてると、ミンの心臓が脈打っていた…。

企画協力:MICO(株)国際メディア・コーポレーション 発行:NHKエンタープライズ (C)2006 Yang Ming Production. CO., LTD. 協力:DreamSeed Project